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不動産売却時の物件状況確認書や告知書とは?作成手順と注意点も紹介

自宅売却

山田 拓馬

筆者 山田 拓馬

不動産キャリア24年

不動産売買についての経験が豊富です。
様々なケースについて、お客様に寄り添った提案が出来るよう心掛けております。

不動産の売却を検討する際、「物件状況確認書」や「告知書」といった言葉を耳にすることが増えてきますが、「どんな内容なのか分からず不安を感じる」という方も多いのではないでしょうか。実際、これらの書類は売却を円滑に進めるうえで非常に重要な役割を持っています。本記事では、物件状況確認書(告知書)の基礎から作成方法、注意点まで、初めての方でも安心して理解できるよう、わかりやすく解説します。不動産売却をスムーズに進めるための第一歩として、ぜひ最後までお読みください。

物件状況確認書(告知書)とは何か?

不動産を売却する際、売主が買主に対して物件の現況や過去の修繕履歴などを正確に伝えるための書類が「物件状況確認書(告知書)」です。これは、物件に関する重要な情報を明示することで、取引後のトラブルを未然に防ぐ役割を果たします。

この書類には、以下のような項目が記載されます。

項目 内容
雨漏り 過去および現在の発生状況と修繕履歴
シロアリ被害 被害の有無と対策の履歴
建物の不具合 傾きや腐食などの状況
給排水設備の故障・漏水 故障や漏水の有無と修理履歴
増改築・修繕・リフォーム履歴 実施内容と時期
火災の被害 過去の火災発生状況と被害内容
石綿(アスベスト)使用調査結果 使用の有無と調査結果
建物状況調査(インスペクション) 実施の有無と結果
耐震診断 診断の有無と結果
境界・越境 境界線の明確さや越境の有無
地盤の沈下・軟弱 地盤の状態や過去の沈下履歴
土壌汚染 汚染の有無と対策状況
地中埋設物 埋設物の有無と内容
騒音・振動・臭気等 周辺環境の状況
電波障害 障害の有無と原因
浸水等の被害 過去の浸水履歴と対策
近隣の建築計画 周辺の建築計画の有無と内容
周辺施設の影響 物件に影響を及ぼす施設の有無
過去の事件・事故 物件や周辺での事件・事故の有無
近隣との申し合わせ事項 特別な取り決めやルールの有無
その他引き継ぐ事項 売主から買主へ伝えるべきその他の情報

物件状況確認書(告知書)を作成することは、法律上の義務ではありませんが、売主には物件に関する重要な事項を買主に伝える「告知義務」があります。これを怠ると、契約解除や損害賠償請求などのリスクが生じる可能性があります。したがって、物件状況確認書(告知書)を作成し、正確な情報を提供することは、売主自身を守るためにも非常に重要です。

不動産売却を検討されている方は、物件状況確認書(告知書)の作成を通じて、買主との信頼関係を築き、スムーズな取引を目指しましょう。

物件状況確認書(告知書)の作成手順と注意点

不動産を売却する際、物件状況確認書(告知書)の作成は重要なステップです。以下に、作成手順と注意点を詳しく説明します。

1. 作成手順

物件状況確認書の作成は、以下のステップで進めます。

  • 書式の入手
    不動産会社から提供される標準的なフォーマットを使用します。
  • 物件情報の整理
    建物の構造、築年数、間取りなどの基本情報をまとめます。
  • 過去の修繕履歴の確認
    雨漏りやシロアリ被害などの修繕履歴を詳細に記載します。
  • 設備の状態確認
    給排水設備や電気設備の故障や不具合の有無を確認し、記載します。
  • 近隣環境の情報収集
    騒音や臭いなど、周辺環境に関する情報を収集し、記載します。
  • 書類の作成と確認
    全ての情報を記入し、漏れや誤りがないか確認します。

2. 作成時の注意点

物件状況確認書を作成する際、以下の点に注意が必要です。

  • 正確かつ詳細な記載
    虚偽の記載は避け、知っている情報は正確に記載します。分からない場合は「不明」と記載することが望ましいです。
  • 買主の立場での記入
    買主が知りたい情報を意識し、些細なことでも記載することで、後のトラブルを防ぎます。
  • 既存住宅状況調査(インスペクション)の活用
    専門家による調査を行うことで、物件の状態を正確に把握し、信頼性の高い情報を提供できます。

3. よくあるミスとその対策

物件状況確認書作成時によくあるミスとその対策を以下の表にまとめました。

ミスの内容 原因 対策
情報の記載漏れ 記憶に頼りすぎる 過去の修繕記録や設計図書を確認する
不正確な情報の記載 主観的な判断 専門家の意見を参考にする
近隣環境情報の不足 重要性の認識不足 些細なことでも記載する

物件状況確認書の作成は、売却後のトラブルを防ぐために非常に重要です。正確で詳細な情報を提供することで、買主の信頼を得ることができます。

物件状況確認書(告知書)と付帯設備表の違いと役割

不動産売却において、売主と買主の間で情報を正確に共有することは、後々のトラブルを防ぐために非常に重要です。そのために用いられる主な書類が「物件状況確認書(告知書)」と「付帯設備表」です。これらの書類はそれぞれ異なる役割を持ち、適切に作成・活用することで、円滑な取引が可能となります。

まず、物件状況確認書(告知書)は、売主が物件の現状や過去の修繕履歴、周辺環境などについて、知っている範囲で買主に伝えるための書類です。具体的には、雨漏りやシロアリ被害の有無、建物の傾き、給排水設備の故障、土地の境界や地盤の状態、近隣の騒音や臭気、過去の事件・事故の有無など、多岐にわたる項目が含まれます。これにより、買主は物件の全体的な状況を把握し、購入判断の材料とすることができます。

一方、付帯設備表は、物件に付随する設備や備品の有無や状態を明示するための書類です。例えば、エアコン、給湯器、照明器具、カーテンレール、網戸、シャッターなどが該当します。各設備について、現時点での動作状況や不具合の有無、引き渡し時に残すか撤去するかなどを明確に記載します。これにより、買主はどの設備が引き渡し時に残され、どのような状態であるかを事前に確認でき、引き渡し後の認識の齟齬を防ぐことができます。

以下に、物件状況確認書(告知書)と付帯設備表の主な違いを表にまとめました。

項目 物件状況確認書(告知書) 付帯設備表
目的 物件全体の状況や過去の履歴、周辺環境などを買主に伝える 物件に付随する設備や備品の有無や状態を明示する
主な内容 雨漏り、シロアリ被害、建物の傾き、給排水設備の故障、土地の境界、地盤の状態、近隣の騒音や臭気、過去の事件・事故の有無など エアコン、給湯器、照明器具、カーテンレール、網戸、シャッターなどの有無、動作状況、不具合の有無、引き渡し時の残存・撤去の予定など
役割 物件の全体的な状況を把握し、購入判断の材料とする 引き渡し時の設備の状況を事前に確認し、認識の齟齬を防ぐ

これらの書類を適切に作成・活用することで、売主と買主の間で情報が正確に共有され、引き渡し後のトラブルを未然に防ぐことができます。特に、物件状況確認書(告知書)においては、売主が知っている範囲で正直に情報を記載することが求められます。万が一、故意に情報を隠したり、虚偽の記載をした場合、契約解除や損害賠償の責任を問われる可能性があります。

また、付帯設備表においても、各設備の現状を正確に記載し、引き渡し時の状態について買主と合意を得ることが重要です。これにより、引き渡し後に「設備が故障していた」「撤去されているはずの設備が残っていた」といったトラブルを防ぐことができます。

総じて、物件状況確認書(告知書)と付帯設備表は、不動産売却における重要な書類であり、これらを適切に作成・活用することで、売主と買主双方にとって安心・安全な取引が実現します。

物件状況確認書(告知書)作成後の次のステップ

物件状況確認書(告知書)の作成が完了した後、売却手続きを円滑に進めるための重要なステップがいくつかあります。以下に、その具体的な手順と注意点をご紹介します。

1. 買主への説明と書類の交付

物件状況確認書(告知書)を作成した後、まず行うべきは買主への説明です。売主は、物件の現状や過去の修繕履歴、既知の不具合などを正確に伝える責任があります。これにより、買主は物件の状態を正しく理解し、納得した上で購入を決定できます。

説明時のポイントとして、以下の点に注意しましょう。

  • 正確な情報提供:物件の状態について、事実に基づいた正確な情報を提供することが重要です。虚偽の情報や曖昧な説明は、後のトラブルの原因となります。
  • 書面での確認:口頭での説明だけでなく、物件状況確認書(告知書)を含む関連書類を買主に交付し、内容を確認してもらうことが望ましいです。これにより、双方の認識の齟齬を防ぐことができます。

2. 売買契約書の作成と確認

買主への説明が完了し、双方が合意に至った場合、次に行うのが売買契約書の作成です。契約書には、物件の詳細情報、売買価格、支払い条件、引渡し日など、取引に関する重要な事項が記載されます。

契約書作成時の注意点として、以下の項目を確認しましょう。

  • 契約内容の明確化:物件状況確認書(告知書)に記載された内容と契約書の内容が一致しているかを確認し、曖昧な表現や不明確な点がないようにします。
  • 特約事項の確認:特定の条件や特約がある場合、それらが契約書に正確に反映されているかを確認します。

3. 引渡し前の最終確認と手続き

契約締結後、物件の引渡し前に最終確認を行います。これには、以下の手続きが含まれます。

  • 物件の現地確認:売主と買主が共に物件を訪れ、契約時の状態と相違がないかを確認します。特に、家具や家電の撤去後に現れる不具合がないかをチェックすることが重要です。
  • 付帯設備の確認:エアコンや照明器具などの付帯設備が正常に作動するかを確認し、故障や不具合があれば修理や交換の対応を検討します。

これらの手続きを適切に行うことで、物件状況確認書(告知書)を活用し、スムーズな売却を進めることが可能となります。売主としては、誠実かつ正確な情報提供と手続きを心掛けることが、信頼性の高い取引につながります。

ステップ 主な内容 注意点
買主への説明と書類の交付 物件状況確認書(告知書)の内容を正確に伝え、書面を交付する。 虚偽や曖昧な情報を避け、正確な情報提供を行う。
売買契約書の作成と確認 契約内容を明確にし、特約事項を正確に記載する。 物件状況確認書(告知書)との整合性を確認する。
引渡し前の最終確認と手続き 物件の現地確認と付帯設備の動作確認を行う。 契約時の状態と相違がないかを慎重にチェックする。

以上のステップを丁寧に進めることで、売却後のトラブルを未然に防ぎ、円滑な取引を実現することができます。

まとめ

物件状況確認書(告知書)は、不動産を売却するうえで欠かせない大切な書類です。この書類を丁寧に作成することで、売主も買主も納得した安全な取引が実現しやすくなります。付帯設備表と合わせて正しく準備することで、後のトラブルを未然に防ぎ、信頼できる取引を進めることが可能となります。不動産の売却手続きが初めてであっても、ひとつひとつの段階をしっかり踏めば、安心して売却活動を進められるでしょう。自分の物件がどんな状態かを分かりやすく伝えることは、円滑な売却の大きな一歩です。

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執筆者紹介

山田 拓馬 (ヤマダ タクマ)

不動産事業部 部長 キャリア24年

保有資格

  • 宅地建物取引士
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 不動産終活士
  • ガーデンデザイナー 

不動産業界で20年以上のキャリアを積み、これまでに1,000件以上の売買、賃貸契約に携わる。分かりやすい説明、少しでもプラスになる提案、を常に心掛けている。また、近年問題視されている管理が劣悪な空き地・空き家、所有者不明不動産等の解決に少しでも貢献するべく、日々奮闘中。趣味はギター演奏、ガーデニング、観葉植物栽培、料理。

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