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相続税の節税対策は不動産活用が鍵!仕組みや注意点をわかりやすく解説

不動産活用

山田 拓馬

筆者 山田 拓馬

不動産キャリア24年

不動産売買についての経験が豊富です。
様々なケースについて、お客様に寄り添った提案が出来るよう心掛けております。

不動産の相続を考えはじめると、「手続きや税金はどうすればよいのだろう」と不安になる方が多いのではないでしょうか。特に相続税は大きな金額にもなりやすく、少しでも負担を減らしたいと考えるのは自然なことです。この記事では、不動産を使った節税対策のポイントや基本知識、知っておきたい注意点を分かりやすく解説します。正しい知識を身につけ、安心して相続に向き合えるように備えましょう。

相続税の基礎知識と不動産が節税に有利な理由

まず、相続税の基礎控除は「三千万円+法定相続人の数×六百万円」で計算され、これを超える財産に対して税金がかかります。たとえば相続人が一人の場合、控除額は三千六百万円となります。

不動産は評価方法が現金と異なります。土地や建物の評価額は、実際の市場価格より低く見積もられるため、相続税の計算において現金より有利になることがあります。具体的には、土地の評価方法には固定資産税評価額や路線価方式が用いられ、時価より低い評価となる場合が多いです。

さらに、不動産には税負担を軽減する制度が用意されています。たとえば「配偶者の税額軽減」という制度により、配偶者が相続した正味の財産額が「一億六千万円」あるいは「法定相続分相当額」のいずれか多い方までであれば、相続税が非課税になるという安心の制度があります。

制度名 内容 主な効果
基礎控除 「三千万円+法定相続人の数×六百万円」 控除による課税対象の圧縮
不動産評価の特徴 現金より評価額が低めに算定 相続税額の抑制
配偶者の税額軽減 相続財産が〈一億六千万円/法定相続分相当額〉まで非課税 配偶者への優遇

これらの制度と不動産の評価方法を組み合わせることで、相続税の負担を大きく軽減することが可能です。どなたでも理解しやすいよう、まずはこれらの基本を押さえておきましょう。

不動産を活用した主な節税対策3つとその仕組み

相続税の負担を軽減するために活用できる主な不動産を用いた節税対策には、以下の三つがあります。

対策 減額割合 仕組みの概要
小規模宅地等の特例(居住用) 最大80% 被相続人が住んでいた自宅などの土地について、一定面積まで評価額を大きく下げる制度です。配偶者や同居親族、一定の別居親族も適用対象となります。申告期限まで居住・所有を続ける必要があります。
貸付事業用宅地等(小規模宅地の特例) 約50% 被相続人等が賃貸用の土地として利用していた場合、貸付事業として継続していた土地は評価額を半分にできる特例が受けられます。事業を相続人が継続し、申告期限まで所有していることが要件です。
相続時精算課税制度(+賃貸経営) 制度により評価額圧縮 生前に贈与する際、一定額まで贈与税を据え置いて相続時に精算する制度を利用し、贈与後に賃貸経営を開始することで評価額を抑え、家賃収入により納税負担も軽減できます。制度選択には要件や注意点があります。

これらの制度は、それぞれ適用要件が異なりますので、対象となる不動産や相続人の状況に応じて丁寧に確認することが重要です。なお、申告期限(相続発生から原則10ヶ月以内)までの所有および必要書類の提出が適用には必須です。

節税対策における注意点と制度変更への対応

相続税の節税目的だけに特化した不動産取得には、注意しなければならないリスクがいくつかあります。

第一に、「節税を目的とした駆け込み取得」は、税務当局によって否認される可能性があります。特に、2024年以降、新たに「評価乖離率」が導入され、タワーマンションなどでは相続税評価額が市場価格の60%程度となるように補正されるよう制度変更されました。節税目的の贈与を年内に駆け込んで行ったとしても、税務署側が「特別な事情」として否認する可能性が高くなっています。

第二に、空室リスクや収益性の低下によって、当初想定していた節税効果が薄れてしまう点も見逃せません。市場のニーズと異なる物件を取得しても、維持コストや収益性とのバランスが悪ければ、相続税評価の低さに頼れない事態に陥る可能性があります。

第三に、制度改正や手続きの複雑化にも注意が必要です。2024年以降の制度変更では、高層マンションにおける評価方法が見直され、乖離率に基づいた補正が導入されました。さらに令和6年(2024年)以降は「補正率」が新たに導入され、相続税評価額がより実勢価格に近づけられる方式に変化しています。こうした制度改正に即応できるよう、常に最新情報を確認しておく必要があります。

以下に、注意点と制度変更の概要をまとめた表をご用意しました。

注意点 具体内容 対応のポイント
駆け込み節税の否認リスク 節税目的が明確すぎる贈与・取得が否認される可能性 評価制度の変更を見越し、安易な駆け込みを避ける
空室や収益性リスク 収益減少や維持費負担増で効果が低下 収益性や需要を確認した上で取得する
制度改正の複雑化 補正率や乖離率による評価計算方式の変更 最新の制度内容を定期的にチェック

節税対策は確かに有効な場合もありますが、制度変更による影響やリスクをしっかり踏まえたうえで、誰にとっても安心できる対策を検討していただくことが重要です。

早期対策の重要性と専門家と連携するポイント

相続対策は、いつ始めても早すぎるということはありません。むしろ、生前から長い目で準備を進めることで、相続発生後の負担やリスクを大幅に軽減できます。たとえば、相続人間の争いを避けるために遺言書の作成を進めることや、納税資金対策として生命保険などを活用することは、早期準備によって余裕をもって進められます 。

また、相続税の節税対策としての生前贈与や不動産活用は、駆け込み的に行うと逆に課税対象となるなど思わぬリスクもあります。たとえば、生前贈与は贈与後3年以内(2024年以降は7年以内の場合も)に相続が発生すると、その贈与がなかったものとして相続税の対象になるため、早期かつ計画的な対策が欠かせません 。

こうした対策を確実に実施するためには、税理士や司法書士などの専門家との連携が不可欠です。各種制度の適用条件や手続きの複雑さは個別の事情によって異なるため、専門家に相談しながら進めることで、税務上の不備や手続き上のトラブルを未然に防ぐことができます 。

ポイント内容
長期的視点での準備 生前に少しずつ対策を進めることで、焦らず納税資金や手続きを整えられます。
専門家との協働 税理士・司法書士との連携により、制度の正確な理解とリスク回避が可能になります。
納税資金と老後資金のバランス 準備する資金には、相続税だけでなくご自身や配偶者の安心につながる老後資金との調整が必要です。

まとめ

不動産に関する相続税の節税対策は、多くの方にとって複雑に感じられるかもしれません。しかし、基礎知識をきちんと押さえて適切な準備を行うことで、相続税の負担を大きく軽減することができます。特に土地や建物を活用した評価額の減額制度は、大きな節税につながるため、しっかり活用したいポイントです。この記事でご紹介した内容を参考に、早めの対策や専門家との相談を行い、ご自身やご家族にとってより良い相続のかたちを考えてみてはいかがでしょうか。不安や疑問があれば、いつでもお気軽にご相談ください。

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執筆者紹介

山田 拓馬 (ヤマダ タクマ)

不動産事業部 部長 キャリア24年

保有資格

  • 宅地建物取引士
  • 賃貸不動産経営管理士
  • 不動産終活士
  • ガーデンデザイナー 

不動産業界で20年以上のキャリアを積み、これまでに1,000件以上の売買、賃貸契約に携わる。分かりやすい説明、少しでもプラスになる提案、を常に心掛けている。また、近年問題視されている管理が劣悪な空き地・空き家、所有者不明不動産等の解決に少しでも貢献するべく、日々奮闘中。趣味はギター演奏、ガーデニング、観葉植物栽培、料理。

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